日原峠から三国山

先週の三頭山行きで笹尾根を初めて歩き、その静かな尾根道の雰囲気がとても素敵だったので、今回はその笹尾根を、日原峠から浅間峠を経由し三国山(峠)まで歩いてみた。(2010/5/8)

JR上野原駅発8:08の飯尾行きバスに乗り「棡原中学前」バス停で下車。ここから日原の集落を抜け山道に入り日原峠へと向かった。

山と高原地図(昭文社)には、バス停から棡原小学校の脇を通り日原集落へ向かう直線ルートが示されているが、付近にはそれらしき道は見当たらない。よく見ると斜面に沿って細い歩道がつけられており、試しにこの道を上がってみると、果たして小学校の運動場に出てそのまま県道に出た。「Shion」という喫茶店の看板を右折し畑の中の細い道を上がっていくと再び県道に出る。右手に見える火の見やぐらで「←日原線」という道標に従い折り返すように左折。道なりに進んだ先の二叉で「長明園→」の方向に行けば昭文社地図どおりに峠道の入口に着く。(地形図にはこの二叉を左に入り途中で合流する破線路もある)
バス停からここまで峠方面への指導標は全くなく、途中2度ほど地元の方に訊ねながらようやくたどり着いた。

峠道の入口から細い沢に沿った薄暗い道を進む。すぐに沢の詰めで反転して急な登りになる。本当にこの道でいいのか半信半疑で登っていくと、ちょうど頃合いを見計らったように「←日原峠方面」という町(現在は市)の道標が現れた。

自信が持てたせいか尾根に向かうジグザグの急登も足取りが軽い。しばらく進むと小さな馬頭観音像が佇む分岐があった。見ると寛政年間の馬頭観音で「左 人里(へんぼり)、右 山道」と刻まれ峠道の歴史を感じる。道標は「←日原峠方面」とだけあるのでそれに従う。

観音様のすぐ先に「愛宕山の古池」があった。まだ新しい看板が設置され「愛宕山雨乞の池」とある。あたりはカエルの鳴き声も聞こえる。こんな山の中にいるのかな?と木の階段を上がり池を覗いてみると、そこには何十匹というヒキガエルの集団。驚きのあまり腰を抜かしそうになった。何なんだこの池・・・気色が悪いのでそそくさと退散した。

気を取り直して先に進む。どうやら尾根の稜線部分になったようだ。左手は植林帯、右手は自然林で、常緑と若葉色のコントラストが目に鮮やかだ。前回の西原峠への道ほどではないがここでもブナの古木をよく見かける。やがてあたりは完全な自然林となった。道は良く踏まれ幅広で歩きやすく、若葉からこぼれる初夏のような日差しがとても気持ちいい。

もうすぐ日原峠という分岐にもやはり「左人里、右山道」と道標も刻まれた馬頭観音があった。こちらは大正3年とあり、仏様ではなく文字で「馬頭観世音」と刻まれている。ところで右山道とはどこに向かうのだろうか。とても気になった。

思ったよりもあっけなく日原峠に着いた。峠の中心には赤い衣装を纏ったお地蔵様が掌を合わせている。昔から峠を行き交う人を見守ってきた優しいお顔である。ここから鋭角にターンし、いよいよ笹尾根を三国山(峠)方面に向かう。

道は日原峠の東側のピークを一旦巻き再び稜線上に出る。尾根道は思ったよりアップダウンが激しい。高度を稼いでは捨てること2、3回繰り返すと、やがて浅間峠の東屋が見えてきた。

峠の名前のとおり杉の大木の陰には、浅間社の小さな祠が奉られている。大正期らしい道標の石碑もあり昔の峠のにぎわいを感じさせる。

浅間峠で十分休憩した後、熊倉山、そしてこの日最後のピークである三国山(峠)を目指して出発。すぐに栗坂峠の道標があった。地形図には交差する破線はないが、尾根の両側には踏み跡が続いている。あいかわらずアップダウンが激しく、特に熊倉山の手前の階段には泣かされた。
熊倉山の山頂は、それほど広くはないがベンチが3基あり南側の見晴らしがいい。あいにく霞がかかってしまったが、空気が澄んでいれば富士山も拝めると思う。

次のピークには軍刀利山という看板が道標に後付けされていた。軍刀利神社元社というのはここかな?と思っていたら、この先のピークに立派な鳥居と祠が奉られていた。ここからの眺望も非常に良く、眼下のゴルフ場がジオラマセットのようだ。ここから軍刀利神社の奥の院や下社を経て井戸の集落へ下る道もなかなか面白そうである。

軍刀利神社元社を下り登り返したところが三国山(峠)。ちょうどお昼時で、数基置かれたベンチとテーブルには半分ほど空きがあったので、ここでお弁当にすることができた。
前回来たときは素晴らしい富士山の眺めだったが、今回は霞がかかってまったく見えない。それでも間近の山々では、今の季節ならではの常緑樹と若葉のパッチワークが見事に映えている。

今回は、ここから佐野川峠を経て陣馬山側の鎌沢に下りた。桜の時期には来てみたいと思いながら来れなかったが、途中に遅咲きの八重桜が群生しているところもあって、思いがけなく花見が楽しめた。

鎌沢休憩所の手前では、突然陣馬山の堂々とした姿が目に飛び込んできた。人が多く少々俗っぽい気がして最近足が遠のいていたが、この安定感ある姿はやはり良山の貫禄がある。近いうちにまた登ってみようと思う。

今回の難所は、何といっても日原の集落から峠道に入るまでのルートであった。案内の道標があるのが当たり前という感覚で訪れるとエラい目に遭うということを肝に銘じた。
峠道入り口までのルートの記録はこちら)

(コースの記録)JR上野原駅8:08=8:40棡原中学前8:45~峠道入口9:05~愛宕山古池9:36~日原峠10:10~浅間峠10:49-11:03~熊倉山11:49~軍刀利神社元社12:06~三国山(峠)12:24-12:50~鎌沢休憩所13:43~鎌沢バス停14:15

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