浅川峠から扇山、百蔵山へ

扇山へは今年の4月に登ったが、そのときは標準コースの「梨の木平」から登った。このコースはほとんど全て植林帯の中なので今ひとつ変化に乏しい。今回は、新ハイキング社刊の「中央線の山を歩く (藤井寿夫氏著)」で”搦め手”として紹介されていた浅川峠からのコースを歩いてみることにした。(2010/09/04)

9月に入っても一向に衰えない猛暑の中、中央線沿線の低山は見向きもされないのか、途中駅で下車する登山客はほとんどいない。猿橋駅から08時18分発の浅川行きのバスに乗る。浅川行きのバスは、土休日の午前中はこれ1本しかないのが不便である。

最初4、5人いた乗客は、川沿いに点在する集落で一人降り二人降りして、終点の浅川バス停に着いたときは私一人だけ。今回もまた一人静かな山歩きである。運転手さんの「気をつけて」の声に送られて、バス停の向かいから未舗装の林道に入り浅川峠へと向かう。

林道はあまり整備されていない。轍が深く掘れて両側からかぶさるように草が生い茂っている。20分ほど歩くと林道の終点で、そのまま山道になる。さしたる急登もなくジグザグに付いた山道を歩く。植林帯からやがて自然林へと変わり、林道終点から歩くこと20分足らずで浅川峠へ着いた。

峠を右折し扇山へ向かう。少し先は茫々のヤブで、山と高原地図に(迷)の表示がある場所である。ヤブで踏み跡が見難いが、稜線を辿るように注意すれば問題ない。

5分ほどでヤブを抜け、道は曽倉山(940m)のピークに向かう。曽倉山は台地のように長細く、ピークの目印を探しているうちに下ってしまった。その先はやせた尾根道を行く。上野原方面から吹き渡る風が強い。この辺りは大規模なカラスの生息地なのか進む度に何十羽のカラスがギャーギャー鳴きながら飛び立つ。周りは木の葉が生い茂って展望はほとんどないが、前方に扇山が見え隠れしてきた。

頂上直下はかなりの急登である。木につかまるようにして登る切るとヒョイッと扇山の山頂に出た。頂上には誰もいない。日陰がなく乾ききった赤土が暑さを倍増させる。

それでも山頂にはススキや風草の穂が金色に輝き、秋の気配を漂わせていた。

扇山を後に百蔵山へ向かう。メインの登山道で賑わう大久保のコルにもハイカーは誰もいない。大久保山からの急坂の下りで足がだるい。百蔵山直下の急坂を思い出し、宮谷の分岐から下りてしまおうかと一瞬ヘタれる。

気持ちを奮い立たせて百蔵山に向かう。木につかまるような急登を休み休み登り、やっとのことで山頂に着いた。流石にこの暑さでお弁当タイムというのに山頂の広場には誰もいない。

桜の古木の陰になった丸太のベンチで一服していると、妙齢の女性ハイカーが汗だくで登ってきた。挨拶を交わし、聞けば次の週末に登る八ヶ岳への足慣らしとのこと。ここは暑い最中に登る山ではありませんね、とお互い苦笑して見送る。

百蔵山の単調な下りの後は、この日一つの目的である「湯立人(ゆたんど)鉱泉」に向かう。ネットで前もって調べてはあったが、なるほど看板も何もなく、外観からはとても日帰りの入浴施設とは分からない。おとないを告げると、先客のグループが入浴中なので少々お待ち下さいということで、冷えた麦茶と自家菜園のミニトマトが出される。

10分ほど待って湯に入ることができた。冷泉を湧かす方式なので湯船には木のフタがあり、入るときに外し、出るときに閉めるのスタイルである。浴室は質素だが清潔で、カランやシャワーの湯量も十分ある。石けんやシャンプーも常備されている。

風呂上がりにビールを注文すると、つまみに漬け物と先ほどのミニトマトが山盛りに出てきた。メニューの類がなかったが、頼めば日本酒や軽い食事もできそうな雰囲気である。秋から冬にかけての楽しみがまた増えた。

(コースの記録)
猿橋駅08:18=浅川バス停08:52~林道終点(登山道入口)09:09~浅川峠09:26~扇山10:11~大久保のコル10:21~宮谷分岐11:14~百蔵山11:53-12:20~和田美術館13:04~市営グランド13:21~湯立人鉱泉13:35

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