今倉山から二十六夜山へ

最近は山行きといえば中央線沿線、という感があるが、大月から分かれた富士急線沿いにも興味深げな山々が多い。まずは手始めに今倉山(1,470m)から二十六夜山(1,297m)のコースを歩いてみた。(2010/10/02)

JR高尾駅07時46分発の河口湖行き普通列車に乗る。混んでいた車内も上野原を過ぎると落ち着き、大月から富士急線に入る頃にはがら空きとなった。都留市駅で降り、09時10分発の道坂隧道行きのバスに乗る。どんよりとした天気のせいか登山客の姿はなく、乗客は私一人だけ。運転士さん曰く、前の便(08:10発)は乗客ゼロだったとのこと。途中の乗降もなく貸し切り状態で登山口のある道坂トンネルまで運んでもらった。

登山口はトンネルの手前にあった。雑木林の中、ジグザグについた山道を登り、15分ほどで今倉山と御正体山(1,682m)を結ぶ稜線上の分岐に着いた。今倉山へはここを左折。尾根についたほぼ直登の道をひたすら登る。歩幅を狭くしてゆっくり登るが結構きつい。頂上に近づくにつれてさらに傾斜が増してくる。

登山口から約45分で今倉山の東峰頂上に着いた。雑木に囲まれ展望はない。ひっそりと静かで、どちらかといえば山頂というより峠の雰囲気を感じさせる。ここから菜畑山へ向かうコースもあるが、この季節はまだヤブが多そうである。秋が深まり木々の葉が落ちた頃歩いて見ようと思う。10分ほど休憩した後、二十六夜山へ向け出発する。ここからは稜線伝いにアップダウンはあるものの、大きくは下っていくので気が楽である。

気持ちのいい自然林の道を一旦下って登り返すとお隣の今倉山西峰。「御座入山」という手書きの表示があった。東峰よりやや見通しがいいが、のんびり腰を落ち着けるような場所ではない。

西峰からの下りはいきなり急坂となり、ところどころロープが設けてある。下りきって沢沿いに県道へ下る道を左に分け、再び一登りで赤岩に着いた。ここは四方に展望が開き、天気さえ良ければ素晴らしいた眺望が楽しめそうだ。

上空には青空が見えるものの周りは薄く雲がかかり、期待していた富士山は拝めなかった。山頂には展望盤があり山座同定してみるものの近場の山しか見えないのが残念。広さがないので大勢の休憩には不向きだが、一人なので気兼ねなく休憩できた。

赤岩を後にし、いよいよ二十六夜山に向かう。様子の良い自然林の尾根を二三度ピークを越しながら徐々に下っていく。突然道は左に折れ木の階段を下るようになる。地図とはちがうなぁ、と思いながら下っていくと舗装された林道に出た。最近延長された道路らしく地図には載っていない。指導標に従って進むと、道路で分断された尾根道に再び復帰した。

緩やかに登って行くと二十六夜山山頂に到着。南側に大きく開かれた頂上から見わたすと、なんと、諦めていた富士山がかすかに頭をのぞかせている。手前は杓子山だろうか。

上空の雲はすっかり晴れて日差しが強くなってきたが、風が通って気持ちがよい。ちょうど時間もいいので、ベンチ代わりの丸太に腰掛けてお昼にする。それにしても静かな山域だ。登り始めからここまで出会った人は僅か3名だけである。山頂に一人佇み初秋の山を堪能し、贅沢な気分を味わうことができた。

二十六夜山の名前は、江戸時代の昔旧暦の1月と7月の26日の夜、この山頂でお月見講が行われたことに由来するという。7月26日は私の誕生日でもあり、なんとなくご縁を感じてしまう。

下山のコースは二つ。一つは西方向に下る道で富士急線赤坂駅へショートカットできる。もう一つは北方向に下り、市営温泉の「芭蕉月待ちの湯」に向かうコース。今回は予定よりも時間が早かったので、温泉へ向かうことにした。

山頂のすぐ下に「二十六夜講行事の跡地」という看板の立つ窪地がある。月見講の宴会はここで行われたのだろうか。軽トラも通れそうな広く緩やかな道を下った後、道は右に折れ尾根の斜面を大きくジグザグに下る。下り終えたところには仙人水という霊験のありそうな湧き水がある。飲用可なのだろうか。とりあえず飲むのは止めておいた。その先の「かっちゃ石」を過ぎ、苔むした小さな祠を過ぎると、やがて沢沿いの緩やかな道となる。

沢沿いの道を15分ほど歩くと舗装路に出た。さらに15分ほどで温泉に着いた。
こんな山中にと、驚くような立派な温泉施設である。せっかく来たからには一風呂浴びたかったのだが、時計を見ると13時20分。次のバスは38分発で、これを逃すと何と3時間待ち。そんなに長風呂も無理なので今回は諦めて自販機の缶ビールで喉を潤すだけに止めた。

今回は倉見山から登り始めたが、反対のコースをとると徐々に高度を上げることになるので、結構負荷の高いコースになると思う。

(コースの記録)
都留市駅09:10-(バス)-09:43道坂隧道入口(登山道入口)09:45~今倉山東峰10:30~今倉山西峰(御座入山)10:45~赤岩11:08~二十六夜山11:45-12:10~仙人水12:36~林道出会い(登山道終点)13:05~月待ちの湯13:20

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